「Shopifyでネットショップを始めたけれど、決済まわりがよく分からない」「クレジットカード決済を導入したいけれど、外部サービスの契約や設定が不安」──そんなときにまず検討したいのが、Shopify標準の決済機能であるShopify Payments(ショッピファイ ペイメント)です。
Shopify Paymentsを使うと、別途決済代行会社と契約しなくても、Shopifyの管理画面だけでクレジットカード決済を受け付けられるようになります。売上や返金、チャージバック対応もShopify内で完結するため、特に少人数運営のECサイトや、これから越境ECにチャレンジしたいストアにとっては心強い仕組みです。
ここからは、まずShopify Paymentsの基本的な仕組みと特徴を押さえつつ、メリット・デメリット、手数料の考え方、導入手順、越境ECでの活用方法までを順番に解説していきます。この記事を読み終えるころには、「自分のショップにShopify Paymentsを導入すべきか」「どのように設定すればいいか」が、具体的にイメージできるはずです。
Shopify Paymentsとは?初心者にもわかる基本の仕組み

Shopify標準の決済機能で、外部契約なしにクレジット決済を提供できる
Shopify Paymentsは、Shopifyが公式に提供するオンライン決済システムです。Stripe社の技術を基盤として、Shopifyストアとシームレスに統合されています。外部の決済代行会社と契約する必要がなく、設定も少ないため、導入後すぐに国内外主要カード(Visa、Mastercard、American Expressなど)での決済を受け付けられます。
支払い管理がShopify内で完結し、運営負荷を軽減
売上の入金、返金処理、チャージバック対応などの業務がすべてShopifyのダッシュボード上で行えます。売上・在庫・顧客データも一元管理できるため、運用負荷を大きく削減できます。
越境ECにも対応。多通貨・多言語での販売をサポート
Shopify Paymentsは130種類以上の通貨に対応しており、海外の顧客は自国通貨で決済できます。Shopify Marketsと組み合わせることで、為替換算や税金処理も自動化され、越境販売をスムーズに行えます。
Shopify Paymentsを導入するメリット

1つの管理画面で決済・売上・顧客情報を一元管理
Shopify Paymentsを使うと、決済データが自動的にShopify管理画面に反映されます。レポート作成やトランザクション照合が容易になり、経理業務の効率化に直結します。
追加手数料が不要でコストを最適化
他社の決済代行サービスを利用する場合にかかる外部手数料(通常2%前後)が不要になります。結果として販売コストを抑えられ、特に小規模ECやD2Cブランドには大きな利点です。
不正検知・チャージバック対応も自動化
不正取引検知やチャージバック対応をAIが自動で行い、セキュリティリスクを軽減します。手動対応の負担を減らし、安全な取引環境を維持できます。
Shopify Paymentsのデメリットと注意点
対応国・地域に制限がある
Shopify Paymentsは全世界で利用できるわけではありません。日本、米国、英国、EU諸国など主要地域では使えますが、中国本土や一部の新興国は非対応です。越境展開を計画する際は、販売国の対応状況を事前に確認しましょう。
一部業種で利用できないケースもある
CBD製品や金融関連サービスなどの高リスク商材は、利用規約により対象外です。該当する場合は、PayPalやStripeなどの外部決済サービスを併用する方法が現実的です。
銀行入金サイクルが国ごとに異なる
売上の入金時期は国によって異なります。日本では約5営業日、米国では2営業日が目安です。資金繰りを重視する場合は、入金サイクルを踏まえた運営計画を立てましょう。
Shopify Paymentsの料金と手数料を理解する

2025年11月時点の料金体系
手数料はShopifyプランによって異なる
決済手数料は契約プラン(Basic、Shopify、Advanced)ごとに異なります。日本ではおおむね3.4〜3.25%程度で、別途追加のShopify手数料は発生しません。
外貨決済時の為替手数料にも注意
越境ECで外貨決済を受ける場合、為替変換時に約2%の手数料が発生します。販売国の通貨設定や価格を調整し、利益率を事前にシミュレーションしておくと安心です。
Shopify Paymentsの導入手順と設定ポイント
ステップ1:本人確認と銀行口座設定
管理画面の「設定」→「決済」から口座情報と身元情報を登録します。本人確認や反社会的勢力の排除を目的とした法的審査が行われます。
ステップ2:通貨設定と税金の確認
複数地域で販売する場合は、Shopify Marketsで地域別の価格・通貨・税設定を行います。為替変動を考慮して価格をローカライズすることが、購買率向上の鍵です。
ステップ3:テスト注文で動作確認
本番運用前にテスト注文を行い、決済の流れや返金処理、通知メールの内容を確認しましょう。動作確認を事前に行うことで、顧客トラブルを防ぐことができます。
越境ECでのShopify Payments活用法
現地通貨・現地カードブランドへの対応で購入率を向上
海外ユーザーは自国通貨と馴染みあるカードブランドで支払えるかを重視します。Shopify Paymentsでは現地通貨を自動表示でき、購入フローの離脱防止に効果的です。
国別税制対応で信頼性を確保
ヨーロッパではVAT、アジアではGSTなど地域ごとに異なる税制があります。Shopify Paymentsはこれらの税金計算を自動化し、法令順守を支援します。
AI翻訳+Shopify Paymentsでローカライズ効果を最大化
AI翻訳を活用して商品ページやメール通知を現地化し、決済をShopify Paymentsで統一すると、自然でスムーズな購買体験を提供できます。多言語展開ブランドでは特に効果が高い組み合わせです。
他の決済サービスとの比較
PayPal・Stripeとの違い
Shopify PaymentsはStripeを基盤にしていますが、Shopifyと完全統合されている点が特徴です。PayPalは外部ページに遷移するため、購入体験の一貫性ではShopify Paymentsに優位性があります。
複数通貨決済と手数料構造の比較
StripeやPayPalに比べ、外部連携手数料が不要で料金体系が明瞭です。ただし、為替レートはやや高めに設定されている場合もあります。
ハイブリッド利用も可能
Shopify PaymentsとPayPalを併用すれば、幅広い顧客ニーズに対応できます。とくに欧米圏ではPayPal利用者が多いため、両対応が有効です。
AIを活用した決済運用の自動化
AIによる不正検知の強化
生成AIの進歩により、異常取引の検出精度が向上しています。AI分析ツールと連携すれば、不正決済の兆候をリアルタイムで把握し、被害を防ぎやすくなります。
AI会計連携による経理自動化
Shopify売上データをAI会計ソフト(freee・マネーフォワードなど)と連携すると、仕訳やレポートを自動作成できます。人為的ミスの防止にも有効です。
AI翻訳×注文通知の自動最適化
注文メールや決済完了通知をAI翻訳で多言語対応すれば、国際顧客への迅速なサポートが可能です。顧客満足度向上にもつながります。
トラブル防止とセキュリティ対策
二段階認証を設定し、管理権限を分離する
アカウントには必ず二段階認証を設定し、管理者・スタッフごとに権限を分けておくと内部不正を防止できます。
チャージバック対応の流れを理解する
チャージバックとは、購入者のクレームによる返金要求です。注文データや発送証明を提出することで対応可能です。Shopifyの公式サポートも利用できます。
顧客データ保護にGDPRを考慮する
EU圏で販売する場合は、GDPR(一般データ保護規則)への準拠が必要です。Shopify Paymentsは対応機能を備えていますが、プライバシーポリシーの明記は販売事業者の責任です。
成功事例:越境ECブランドA社の導入実例
導入前の課題
越境販売を始めたA社は外部決済サービスの審査に時間がかかり、海外顧客の離脱が課題でした。
Shopify Payments導入後の変化
導入後1週間で世界販売を再開し、平均購入単価が12%上昇。不正決済件数が減少し、チャージバックも半減しました。
AIによる多言語サポートとの相乗効果
ChatGPT APIのAI翻訳を導入し、カスタマー対応を24時間化。Shopify Paymentsとの組み合わせにより、グローバル展開がさらに加速しました。
まとめ
Shopify Paymentsは、Shopify上での決済・売上管理を効率化し、越境ECにも強い決済プラットフォームです。多通貨対応やAIによる不正検知など、グローバル販売を支える機能が充実しています。海外販売を見据えるなら、まずはShopify Paymentsの導入から始めてみましょう。
FAQ(よくある質問)
- Shopify Paymentsはどの国で使えますか?:日本、米国、カナダ、英国、EU諸国など30カ国以上が対象です。中国本土や一部地域では未対応です。
- 導入には審査がありますか?:あります。本人確認と販売内容の審査が行われ、通常は数営業日で完了します。
- Shopify PaymentsとPayPalは併用できますか?:可能です。顧客の選択肢を増やすために両方を導入する店舗も多くあります。
- 手数料はいつ引かれますか?:決済時に自動で差し引かれ、残額が指定口座へ送金されます。
- 越境ECでの為替リスクはどう管理しますか?:販売国ごとに通貨を設定し、為替手数料を含めた価格設計で収益を安定化させましょう。


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